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ヒネモステ
2008年 80分 地図を手に、男は歩いている。丘の上の住宅街、巨大なダム、寂れた漁港、人工物と自然が窮屈に重なる空間を背に、何かを求め、男は歩いている。もう一人の男は、腹を空かして、彼の後をついてゆく。 ※2008/4/12~5/2の三週間、下北沢トリウッドでの特集上映「Real Fiction」にて公開。 |
小さい頃住んでいた辺りに、緑の豊かな公園があった。その公園には小さな丘があった。丘の頂上には屋根つきの休憩所のようなところがあった。そこを私は「ヒネモステ」だと思っていた。皆がそう呼んでいたからだ。
映画のタイトルをどうしようかと考えていた時、パッと浮かんだのが「ヒネモステ」という言葉だった。突然思い出したのだ。そういえば「ヒネモステ」という名前は、どういう意味なのだろう?それが分からなかったので、本当にあの休憩所は「ヒネモステ」だったのかさえあやしくなった。
私はインターネットで調べた。片仮名だとヒットしなかった。私は、平仮名で、地名を入れて検索した。どうやら「ひねもす亭」らしい事が分かった。「ヒネモステ」は「ひねもす亭」だったのか。確かに皆、「ひねもすてー」と発音していた。私は納得した。しかし、「ひねもす」って何だ?
朝から夕方まで。一日中。終日。「ひねもす」をインターネットで調べると、そんな言葉が表示される。しめたと思った。ちょうど私は、そんな映画を作ろうとしていた。
太陽が昇って、沈む。人間が動く。そのことにただ目を向けていられるような映画を作れないか。
目で見て、肌で触れて、実感することの出来る世界を、そしてその時生まれる感覚を、信じて生きてゆけないだろうか。
地図なんか持ってしまったから、歩き続ける羽目になる。地図を捨てれば、いつだって立ち止まれる。
少し前まで、片仮名の「ヒネモステ」は、ネット上には存在しなかった。しかし今、「ヒネモステ」で検索すると、この映画の情報がヒットする。
地図を捨てるわけにはいかなくなった。
ヒネモステは、どこかに在る。
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ララバイ
2007年 45分 主要メンバーが脱退したバンド「SPECIAL BIG」の残されたメンバー。公園の一角でエアドラムを叩く男達。狭い部屋で同性愛を告白してしまう男。太平洋の向こうにはアメリカがあり、一本の缶コーヒーを作るのに関わった人の数を数えるのには指が足りない。しかし、牛乳がおいしい理由は誰の脳みそにも刻み込まれているはずだ。カメラの前に現出された、そのような日常と闘争。 ※2007年6月に桑沢デザイン研究所で行われた映画祭ZOKeizoにて上映。 ※「僕とあなたは、同じものを見ているようで全く違うものを見ている」そんな紛れもない事実を信じられるようになるのに五年かかった。きっと、僕とあなたとの間にはどうしようもない断絶があって、それを飛び越える手段はない。でも、誰かがいるのは知っているから、自分の足元をよく確認して、崖の端っこギリギリに立って、大きな声を出す。 |
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ORIGINALITY
2006年 60分 絵画の制作を進めず、ムダに話かける男とそれに延々と付き合う男。何らかの映画をつくろうと打ち合わせをしている3人の男。その映画の演出で不思議な会話を交わす2人の男。断絶しているいくつかのシークエンスが、複雑に隣接し、境界を越え、リアリティの水準を変えてゆくメタフィルム。 ※2005年度卒業制作作品。卒業制作展「ZOKEI展」にてZOKEI賞受賞。2006年5月に桑沢デザイン研究所で行われた映画祭ZOKeizoにて上映。 |
卒業制作作品を撮らなければならなかった私は作るべき映画が分からなかった。ただ、映画を作るという意志は、内容に先行してあったようだ。
「表現」についての映画ならば、撮ることができるかもしれない。「ORIGINALITY」とは、そうした考えのもと、絵画をやっている友人やいつも映画を作っている仲間を巻き込み、自らも自主映画監督役として出演し、全編即興によって制作した映画作品である。
何かを成したいという衝動を正当化する動機を失いながらもなお、そういった思いに目を背けず生きてゆく。制作のプロセス自体が、その困難と、その自由に直面した。映画内の大きな三つの場面は、相互に僅かな関係を持ちながら、緩やかにその溝を深めていく。しかしその溝は、少しの意志と少しの勇気で簡単に踏み越えることが出来るはずだ。
現実に生きる私が映画に寄り添い続けるため、改めて映画を問い、その可能性を信じようとした映画である。
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ツイン・ファルコン
2005年 8分 リアリズムと共に場面の必然性を排除することで、より純度の高い活劇を提案するシリーズ第三弾。…2人の最後の闘いが、かつてないドラマ性と冒険的映像で彩られる!! ※前回よりもさらにもっと上手くやれるんじゃないかと友人達と制作した短編作品。ならば空撮をしようということで買った安いEPP素材のラジコン飛行機の名前が「ツインファルコン」。 |
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夢見子の空
2005年 47分
青年は、夢を見、心躍らせ、現実の谷間にタライを落とす。片思いの女の腹の中の息子は空を飛び、青年の夢は溢れる。 ※物語はいつも、現実の制約や物語自身が作り上げてしまった制約に縛られる。しかし現実らしさを装う必要はない。物語のリアリティとは、その物語を起点に独自に発生し得る何かだろう。そうした思いと、ナンセンスへの憧れのようなものから制作が始まった。夢見子の空には夢見子の空の時間と空間があり、それは、映画が始まって生まれ、映画が終わって消える。 |
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仮想奴隷
2004年 25分 仲間たちの周囲で次々と起こる謎の失踪事件。何気ない日常が少しずつ、しかし確実に非日常へと化していく。そして現れた「黄金の鳩」とは…?圧迫感溢れる結末が胸を抉る、新感覚ミステリー作品。強烈な印象を残すオリジナル・テーマ曲にも注目の一作。 ※2004年10月にテアトル池袋で開催されたスーパーインディーズ映画祭にて上映された。 ※友人から聞いたいくつかの日常的な話から映画を作るはずが、彫刻が出来る別の友人がいたので何か作ってもらおうということになり、パッと浮かんだのが「金の鳩」だったため、それに引き寄せられて何か良くないことが起こっていそうな予感だけがあるものを指向するようになって完成した。 |
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インベイダー
2004年 5分 「ストレンジャー」から数ヶ月。その強さ、速さ、美しさ…全てを超越して、彼らが帰ってきた!!闘うのみ…もはや「勝つ事」に意味はない。全編エンドレス・殺陣アクション第二弾!! ※前回よりももっと上手くやれるんじゃないかと友人達と制作した短編作品。前回と同様、皆でその場で考えながらやったら二回目だったので上手くいった。 |
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ストレンジャー
2003年 5分 激闘の歴史はここから始まった!!男たちの熱き死闘を、名曲「トルコ行進曲」が華麗に彩る…!全ての常識を覆す、全編エンドレス・殺陣アクション第一弾。 ※殺陣ってやれば撮れるんじゃないかと友人達と始めた短編作品。動きやカット割りなどは全てその場で考えながら撮影を進めた。 |
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殺人カタログ
2003年 20分 組織の取引に失敗し、命を狙われるハメになった2人の男。緊急用の避難場所である貸し別荘に逃げ込んだのも束の間、そこへ、2組のカップル観光客が夏休みを楽しみにやって来た…。それぞれの愛と運命が交錯する純愛サスペンス。「わたし…強い男って好きよ」 ※サークルの合宿先で制作した映画。年度末の複数大学による合同上映会にて上映した。 |
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